今日は沖縄慰霊の日ですね。
肉親に沖縄出身者がいるわけではないのですが
どこにいる時もこの日を忘れたことはありません。
沖縄返還の年、わたしは生まれました。
二十歳の頃、初めて沖縄を訪れた時
まず行かなければならない所があると思いまっ先に訪ねた南部の激戦地の跡。
その道すがら、車の窓から見える海の美しさを見て、涙が止まらなかった。
こんなに美しい海に、数え切れない御霊が眠っているなんて・・・
こどものころ、祖父母から戦争の話を良く聞かされたものでした。
ある日、わたしはアメリカ人の彼にその話をしたことがあります。
祖父母から聞いた戦争の話
赤ん坊だった叔父を背負って戦火の中を逃げ惑ったこと
焼け出され、おしめさえなにも無くなってしまったこと
大勢の親戚が戦争で命を落としたこと、、、
すると、戦争映画が大好きな彼はわたしの話を感慨深そうに聞きながら
徐に、私の目をしっかりと見て、こう言いました。
「 I'm sorry. 」
そして、
「こうして今、僕が君の横にいるということは何十年か前だったらあり得なかったんだよね。」
「だから今、こうして君と一緒にいられることを僕はとても幸せに思う。」
「本当に。わたしもそう思うの。」
「ありがとう。。。」
そんな会話をしました。
あの悲惨な戦争が終わり、こうして平和な世界が訪れた今
かつて敵だった国の者同士が、こうして肩を並べて座っている。
おしめさえ焼かれてしまった赤ん坊だった叔父も年老い
今は孫のおしめを替えている
今の平和が訪れた上には
たくさんの先祖たちの御霊があることを決して忘れてはいけない
あの焼け野原からここまで築き上げた先人の力を思うと
なんとありがたいことかと。
愚かな戦争の悲惨さを伝えること以上に
もっともっと大切なのは、
先人たちや、先祖の御霊を敬う
「ありがとう」
という感謝の気持ちだと、わたしは思う。
いつか、自分のこどもにこの話をする日のため
忘れないように、記しておこうと思った。
6.22.2010
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